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◎「江戸の総鎮守 神田明神探訪」体験記 地域探訪シリーズ第4弾

10月24日に行われました「神田明神探訪」の体験記が届きました。当日は40人を超える方が参加され、非常に熱気あふれるセミナーとなりました。早速その模様をお楽しみください。


東京・神田・日本橋・秋葉原・大手町・丸の内など、108カ町の総氏神さま、江戸総鎮守としての1300年の歴史をもつ神田明神にて、日本人の信仰、神道、神田明神の歴史等について宮司の方よりお話を伺う機会がありました。
大変内容の濃い、また楽しい体験をさせていただきましたのでご紹介します。

神田明神画像
あいにくの雨の中、大勢の方々にお出でいただきました。

さて、神道とは何でしょうか?うまく人に説明できるでしょうか?神道は、日本固有のもの。民俗信仰や祖先信仰、万物に神が宿ると考えます。この国は豊かな森、清らかな水がふんだんにあります。神道とは、この山紫水明の国に生きる人の心の中から、自然発生的に生まれてきた心のありようなのでは、と感じました。

なるほどと思ったのは、外国の森林率を知ったときです。アメリカ・カナダ34%・中国21%・英国12%。スウェーデン67%、フィンランド74%。日本はといえば68%。森林率の高さにおいて、日本は北欧レベルです。

いにしえの人は、こんもりとした森の中に目に見えない神様の存在を感じたのです。そしてそこを、まほろばの地、鎮守の森として祭りました。例えばキリスト教の教会にいくと、高い塔が立っていますが、神社は森にうずまるようにあり、木より高いものはありません。これは、万物との共存を示していると思います。

参拝練習画像
参加者全員で正式参拝を学びました。

神道の説明や正しいお参りの仕方のご指導のあとは、本殿にて、出席者すべてお祓いを受けました。榊の奉納、祝詞、雅楽の演奏、巫女さんの舞の奉納のあと、お神酒を頂きました。心身とも芯から清めていただいた思いです。
舞の奉納画像
真直に見る舞の奉納。なかなか珍しい経験ではないでしょうか。

その後、境内の説明つきツアーがあり、長い歴史のあるこの神田明神の所縁のある歴史的な人物、国学の発祥地であったこと、神田祭りの話、平将門関連のものが拝観できる博物館を見せていただいてお開きとなりました

神官の方がたがとても感じがよかったのが印象的でした。レクチャーも淡々と進むように見えて、実は話し手の熱い気持ちが伝わってくるようで、受講者の方々も引き込まれていました。内容も盛りだくさんで、なかなか全部はご紹介できないのが残念です。

境内説明画像

おそらくおおかたの日本人は、神道を宗教として強く意識はしないけれど、人生の節目には神社、(またはお寺)に参拝するでしょう。これは、ひとつの社会から別の社会に入ろうとするそのときに、波立つ心を静める効果があるといわれます。静かに手を合わせる、これだけでも感謝の気持ちが生まれてくる感じは誰もが覚えのある感覚だと思います。自分がここに生かされていることへの感謝、家族や周りの人に対する感謝、これさえ忘れなければとても豊かな気持ちで毎日を送れることと思います。

現代人が一番意識しなければいけないことは、常に感謝の気持ちを忘れてはいけないことなのではないかと思いました。

最後に、習慣は第2の天性といわれるそうです。お経でも、聖書の一節でもいい、生き方を顧みることができる一節を日頃の生活の中で唱えてみましょう、と神官さんに教えていただきました。これは早速試してみます。
すばらしい機会をいただきありがとうございました。
取材・文章:黒石陽子
写真:日本文化体験交流塾
 
夜の神田明神画像
 

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